日本体育・スポーツ政策学会第34回大会 開催要項
【大会テーマ】「スポーツ政策の実装―スポーツ価値のデリバリー」
【趣旨】 2011年にスポーツ基本法が制定され、翌12年にはスポーツ基本計画が公表された。そして、2015年には日本のスポーツ政策展開の中核を担うことを期待されているスポーツ庁が設置された。スポーツの分野における政策形成の体制が整いつつあると言ってもよいだろう。また、この間、ラグビーのワールドカップや東京オリンピック・パラリンピック(以下、東京オリパラ)などのメガ・スポーツイベントも実施され、スポーツに対する社会の関心も高まってきたと言える。一方、スポーツ政策の実施に目を向けると、国・自治体はもとより、独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)や様々な公益法人、NPO法人、さらには民間企業などが強固な政策実施のネットワークを形成している。このように、スポーツ政策を取り巻く制度と活動は、大いに活性化している。
では、実際に社会においてスポーツの持つ諸価値が実現しているのだろうか。さらには、スポーツに関わる人も関わりのない人も、スポーツの意義を実感しているだろうか。この点については、例えば東京オリパラでは、「レガシー」や経済効果を強調することが必要であったように、スポーツやとりわけスポーツ・イベントに対して疑問や否定的な意見を持つ人が少なからず存在している。東京オリパラ開催中はそれなりに盛り上がったものの、現在ではどちらかと言うと「負のレガシー」が取り沙汰されることも少なくないのが実情である。また、第3期スポーツ基本計画では、「スポーツによるまちづくり」が主要な施策に位置づけられたが、そもそも自助・共助・公助のバランスが求められる「まちづくり」活動において、地域コミュニティ(住民)、NPO、民間事業者等とスポーツ分野の組織・団体・関係者による協働体制の確立は容易でないため、成果につながっているケース(地域)はまだまだ少ない。
以上のような現状認識に立つなら、今こそ、スポーツ政策を通じてスポーツの諸価値が社会にどのように伝達され、どのような成果を生み出しているのかを検証する必要性があるのではないだろうか。すなわち、スポーツ政策が「誰が、誰に、何を、どのように伝達(デリバリー)しているのか」という「政策デリバリー・システム」について検討するとともに、政策がデリバリーされた結果について評価する必要があるだろう。さらに、その評価の結果をスポーツ政策の形成・決定にどのように活かしていくかについて議論することも必要である。
そこで、本学会大会では、スポーツ政策が想定する効果が社会に着実に伝達され、スポーツの諸価値が社会において実感されたり効用を生み出したりすることを「スポーツ政策の実装」とし、スポーツ政策の「実装」の現状と課題を学術的に解明することをテーマとする。具体的には以下の3点を中心に検討する。すなわち、①スポーツの諸価値が社会に伝達されるスポーツ政策のデリバリー・システムの実態や課題の検討、②デリバリーの結果として社会においてスポーツがどのような効果・効用を生み出したのかといった政策評価についての検討、そして③現在の政策に対する評価結果を政策形成(政策の企画・立案・決定)にどのように反映するべきかの検討などについて議論を展開することとする。
1.会期:2024年11月30日(土)~12月1日(日)
2.会場:同志社大学 今出川キャンパス 良心館 1階
〒602-8580 京都市上京区今出川通烏丸東入ル(市営地下鉄烏丸線今出川駅すぐ)
https://www.doshisha.ac.jp/information/access/index.html
3.主催:日本体育・スポーツ政策学会
4.主管:日本体育・スポーツ政策学会第34回学会大会実行委員会
5.日程:
<1日目:11月30日(土)>
・11:30~12:15理事会
・12:00~受付開始
・12:30~13:15総会
・13:30~14:40一般研究発表Ⅰ
・14:50~15:30基調講演
・15:45~17:45 シンポジウム
・18:00~20:00情報交換会(同志社大学内「アマーク・ド・パラディ寒梅館」)
<2日目:12月1日(日)>
・ 9:00~受付開始
・ 9:30~11:30会員企画セッション
・12:30~16:00一般研究発表Ⅱ
6.参加申込:
(1)申し込み締め切り:2024年11月16日(土)
(2)申込方法:申込みフォームに必要事項を入力の上、送信してください。
(3)参加費:一般会員4,000円、学生会員1,000円、非会員5,000円、学生非会員2,000円
※学部生は、学生証を提示し確認された場合は無料となります。
※2021年度までに入会し会費未納がなかった会員の方は、2023年度総会承認事項に基づき、
参加費が以下の通りとなります。
1)発表者:全額免除(一般研究発表・会員企画セッションの発表者及び共同発表者)
2)参加者:半額免除
(4)情報交換会:11月30日(土)18:00~20:00 会場:同志社大学寒梅館1階 アマーク・ド・パラディ
(会費5000円は参加費と同時に事前納入をお願いします。)
(5)参加費等送金方法:大会参加費等の請求と振込先の情報は申込者に対してEメールでお知らせします。
参加申込Formには、請求等の連絡のため、Eメールアドレス(ファイル添付が可能なアドレス)を、
また郵送物を送付する場合もありますので、郵送先住所、連絡先電話番号をご入力ください。
7.一般研究発表申込:
(1)申込締め切り: 2024年9月30日(月)
(2)研究発表資格:研究発表者は、共同発表者も含めて全て会員であること。
また、口頭発表者は、原則として筆頭発表者であること。
(3)申込方法:申込みフォームに必要事項を入力の上、送信する。
(4)「発表抄録」提出締め切り:2024年11月8日(金)
提出の際に、発表者全員が2024年度学会費及び大会参加費を納入済みであること。
詳細は「発表抄録原稿作成要領」を参照。
(5)「発表抄録」送付先:大会実行委員会の下記Eメールアドレス宛にPDF ファイルを添付して提出する。
メールの件名を「発表抄録(氏名)」とする。 E-mail: 34th@policy-study.net
(6)発表形式:口頭発表(対面) 20 分(15 分発表+質疑5 分、時間厳守)。
※発表・質疑時間は、演題数によって変更することがあります。
(7)その他:当日の配布物がある場合は、各自で準備し持参する。
8.会員企画セッション申し込み:
(1)申込締め切り: 2024年10月22日(火)
(2)申込資格:会員である代表者が申し込む。共同発表者等は必ずしも会員である必要はないが、
非会員であっても謝礼や交通費の支給はない。ただし、登壇者であれば、非会員でも参加費は免除する。
(3)申込方法:申込みフォームに必要事項を入力の上、送信する。
(4)企画書:申込時に別途PDF ファイルをEメールに添付して提出する。
詳細は「会員企画セッション募集要項」を参照のこと。
9.実行委員会・開催校事務局連絡先:
実行委員長・開催校責任者:真山 達志 (同志社大学)
全体進行管理担当:尾原 弘恭 (関西医療大学)
シンポジウム担当:内藤 正和 (愛知学院大学)
一般研究発表担当:平塚 卓也 (奈良女子大学)
会員企画セッション担当:沖村 多賀典(名古屋学院大学)
開催校事務局:〒602-0047京都市上京区新町通今出川上ル
同志社大学政策学部 真山研究室 電話:075-251-3577
なお、大会に関するご連絡、お問い合わせは 34th@policy-study.net 宛のEメールでお願いいたします。